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【ブラコン/女声1名】弟にファーストキス♡を捧げたい……!
written by ニクキューP
  • ブラコン
  • 色仕掛け
  • お姉さん
  • メンヘラ
  • ヤンデレ
公開日2023年05月28日 21:11 更新日2023年05月28日 21:35
文字数
3882文字(約 12分57秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
弟のことが大好きな姉。
そして彼女の弟に対する愛情は大きく、少し異常なようです。

そんな彼女が毎朝行うルーティーンとは?
本編
★★★★★★★★★★★★
 台本をご覧いただきましてありがとうございます!
 本文中、「――」の記述がありましたら、ト書きですので音声化不要です。

 <その他凡例>
  ――弟「……」:想定される弟(翔)のセリフ。音声化不要ですがコラボ等する際はお読みください。また、セリフ分の間を取ってください。

 また、上記以外のカギ括弧は、姉(香)が実際に発したセリフです。
 それ以外は、姉の脳内の思考です。

★★★★★★★★★★★★

 ――早朝、姉が弟の部屋のドアを少し開けて中の様子を見る。

「翔ちゃん、まだ寝てるかなー」

毎朝6時、弟の部屋のドアを少しだけ開けて、隙間《すきま》から弟の寝姿を眺める。
これが私の日課……そして癒し。

よしよし。まだ寝てるな……私の可愛い王子様。
かわいいなあ。ウチの弟、本当に可愛い。

 ――弟の寝姿を見て思わずニヤついてしまう。
 
「くふふふふふふっ」

 ――弟「うぅーん……」

「わっ! 起きた……?」

 ――弟「すぅすぅ……」

眠っているみたいね。
よかったあ……

 ――間を取る

朝、すやすやと眠っている弟の翔《しょう》ちゃんを眺め、パワーを充電してから
高校に通学するのが私のルーティン。

言うなれば……

私は、翔ちゃん無しでは生きられないカラダ!! なの!!!

もう、何で姉弟《してい》では、結婚できないのかと甚《はなは》だ疑問に思う。

私の夢。
それは、女性初の総理大臣になって、姉弟でも結婚できる法律を作って、
そして……姉弟でも子供を授《さず》かることのできる薬を発明するのが長年の夢。

 ――間を取る

え?
冗談だと思ってる?
私は本気だよ!!

そのために死ぬほど勉強して、日本でトップクラスの慶蘭《けいらん》女子高校に入学後、
三年生の今の今まで首席《しゅせき》をキープしているんだし。

今の目標は、LDC……ラスト男子中学生の翔ちゃんを、
超一流高の『長南《ちょうなん》高校』に入学させること。

そして、指定校推薦《していこうすいせん》で
一流大学の慶蘭大学にストレート入学させるのだ!

そうしたら、私が慶蘭大学四年生の時に翔ちゃんは大学一年生……!

例え一年と言えども翔ちゃんと私が同じキャンパスに通うことができるなんて
想像しただけでも胸アツだ!

今も高校受験のためと言う建前《たてまえ》で、仲睦《なかむつ》まじく翔ちゃんに勉強を教えているのは
半《なか》ば姉の特権乱用というところかしら……?

もう、密室空間で二人きりで勉強会とか、うれしみしかない!

むしろ翔ちゃんを押し倒したい衝動を抑えるので大変だ。

……いや、衝動抑えてないかも。

ともかく、私の人生は全て弟の翔ちゃんのために存在すると言っても過言じゃない。

 ――否定
ううん。
過言と言う軽い言葉では足りないくらいだ。

ところで過言の上ってなんだろう……?

そう、私の人生は全て、今ここにいる可愛い弟に捧げようとさえ思っているのだ。

 ――間を取る

やばっ!
もう我慢できない。

私はピンクのキャミソールにショーツ姿で、そーっと弟の部屋に侵入する。

立て膝《ひざ》で、音を立てないように
ゆっくりと静かに……そーっとそーっと。

よいしょ、よいしょ……

やった!
やっとのことで弟の寝ているベッドの横に到達した。

もう心臓がバクバクしてる。

緊張するーーっ!

 ――弟「すぅすぅ……」

そんな私の気持ちも知らずに、グッスリ眠っている翔ちゃん。

いいんだ……
いいんだよ。ゆっくりおやすみ。王子さま。

むしろ、暫《しばら》く起きないでいいよ。

 ――間を取る(翔を見つめて少し考える)
 
添い寝しちゃおうかな。

「……えいっ!」

 ――弟の寝ている布団の隣に元気よく潜り込む。

 ――ドサッ!(布団にダイブ)

 ――弟「んー……んんー……」

やばっ!
調子に乗りすぎた!
起きちゃったっ?!

 ――弟「んーすぅすぅ……」

あぶないあぶない……
はあ。良かった。

ゆっくりおやすみ翔ちゃん。

ふふふ。

寝顔ちかーーーいっ!
かわいいなあかわいいなあ。

まつげ長い~
お肌ツヤツヤ~
唇ぷるぷるしてる~

はああ……
お姉さんドキドキしてきたよう……

こんなお姉さんの気持ちも知らずに
スヤスヤ眠っているなんて、罪な弟だねえ……

でも、そんなところも好き。

ほっぺた突っついてみようかな

 ――ぷにぷに

きゃー!!
もち肌ってこのことを言うのよね!

LDCの肌!
これはもう犯罪ですわ!
よだれ出まくりですわ!

ああ……だめだ!
もう我慢できない!

ちょっと恥ずかしいけれど、私のファーストキスを翔ちゃんに……

捧げちゃおうかな……

本当は、起きてる時にキスしたいけれど、翔ちゃんったら
恥ずかしがり屋さんだから、思いっきり拒否するよね。

まったく、素直じゃないんだからぁ……

 ――仰向けに眠っている弟の上に覆いかぶさり顔を近づける。

そーっと……
そーっとだよ私、焦らないで私……

うわっっっあああっ!

私の顔に、翔ちゃんの寝息がかかる。

これはこれで、ごちそうだよー!
ごちそうさまだよー!!

だめだめ。
こんなことで満足しちゃダメだぞ私!

私は貪欲《どんよく》なのだ。

翔ちゃんのファーストキスは私が頂くんだ。

絶対、他の女には渡さない!

むしろ、私以外の女と翔ちゃんのキスなんて、絶対認めないんだからね!

……と言う訳で、再チャレンジ!

そーっと……
翔ちゃんの唇に私の唇を……近づけて……

あと五センチ……

あと三センチ……

あと一センチ……

 ――間を取る

 ――突然鳴き出す近所の犬
 
わわっ!
お隣のワンちゃんが、突然吠え出した!!

 ――弟「わっ!なになに?!」

翔ちゃんは、驚いた様子で大きく目を見開いた。

その光景に、思わず仰《の》け反《ぞ》る私。

隣の家のバカ犬が吠えたせいで、翔ちゃんは目を覚ましてしまったのだ。

なんだこの茶番は!
キス寸前で邪魔されるとか、純愛系のドラマじゃないのだからやめて欲しいわ!

本当に何てことなの?!
もうちょっと……もうちょっとだったのにっ!

 ――弟「か、香ちゃん!何やってんだよ!」

翔ちゃんは上半身を起こして、ビックリした顔で私を睨みつける。

はああー、バレたかー……
あのバカ犬さえ居なければ……
もう少しだったのになあ……

残念無念……

私は、翔ちゃんの太ももに跨《またが》ったまま、顔と顔を突き合わせる。

これはこれで、萌え萌えシチュエーションだ。

「えへへ。おはようのキスなどを……ね?」

私は可愛く首を傾《かし》げてニッコリとウィンクしてみせた。

何なら、このまま押し倒してしまおうかな……なんてことも考えてみる。

 ――弟「「おはようのキス……じゃねえよ!なに当り前の様に僕の布団に入ってきているんだよ!早く出て行けよ!」

「ええー?冷たいなあ翔たん……女の子には優しくしなきゃいけないのだぞー?」

 ――弟「香ちゃんは女の子以前に、僕の姉さんだから対象外だよ!」

「そんなこと言ってえー……小学生の頃は一緒にお風呂にも入ったじゃない? 何だったら今でも一緒にお風呂に入ってもいいんだぜっ! えいっ!」

私は、ドサクサに紛《まぎ》れて翔ちゃんのことを抱きしめ、強く強く胸を押し付ける。
意外と翔ちゃんって良い身体《からだ》つきしているんだよね。着やせするタイプってやつ?

翔ちゃんの胸板で私の胸が潰れているのがわかる。

何て気持ちいいのだあ……
離れたくない、離したくない。

香の行動を見て呆れる翔
はあぁ……

私がうっとりと恍惚《こうこつ》していると、翔ちゃんは呆れたように深くため息をついた。

ちょっとちょっと……?!

私は姉と言えども、美人巨乳女子高校生なのだぞ?!

こんなシチュエーションになったら、普通、やりたい盛りの思春期の男子中学生としては、野獣と化して理性を吹っ飛ばし、逆に私のことを襲っちゃうくらいのことをしても良いんじゃない?

むしろ襲いなさいよ!
据え膳食わぬは男の恥だよ?!

それに私のことを、こんな雑に扱うの男の中で翔ちゃんくらいだよ?!

他の男どもは頼んでもいないプレゼントを贈ってきたり、ご飯やデートに誘ってきたり、ウザいくらいなのに。

 ――間を取る
でも、そう言うところも好き。

私は感極まって、更に更に、強く強く、翔ちゃんのことを抱きしめた。
ぎゅうう……!

私の気持ちに反して、翔ちゃんは脱力して肩を落とした。まるで命の無いぬいぐるみのように。

「なあにー?翔ちゃん、怒ってるの……?」

 ――弟「怒ってると言うかさ、呆れてる……香ちゃんも来年大学生なんだから、もっとしっかりしなよ。むしろ服着なよ。おっぱいこぼれそうだよ?」

「へへへ……見ても良いよ?……何なら見せようか?」

 ――弟「そう言うところがダメだって言っているんだよ!早くしまえ!」

LDCから諭《さと》されてしまうLJK。

だけれど、翔ちゃんから諭されるのも嫌いじゃないんだよね。

むしろ、大好物なのですよ。

何か従順》な仔犬みたいな気持ちになれるんだ。

わんっ!

そんな気持ちを読み取られるのは悔しいから、あえて私は翔ちゃんから身体を放し俯《うつむ》いて、シュンって落ち込んで見せる。

そんな私の様子をみて、慌てふためくLDC。

 ――弟「か、香ちゃん……! 泣いちゃった……?! ごめん、ごめんて!」

ふっふっふ。
まだまだ甘いな少年。

でも、そんな優しいところが、堪らなく好きなのだ。

「翔ちゃん……だーいすきっ!」

放した身体を再び翔ちゃんにくっつけて、強く強く、ぎゅーっと強く、力一杯抱きしめる。

 ――弟「ったく……しょうがないなあ……香ちゃんは」

翔ちゃんは半ば呆れ顔で呟いた。

……お?
これは、私の粘り勝ちってことかな?

「えへへ……翔ちゃん、ずっと一緒に居ようね」

今日のところは、ファーストキスを我慢してあげる。

必ず翔ちゃんの唇を奪ってやるんだから、覚悟しておいてよね!

いつか、結婚しようね、王子さま!

 ――間を取る
 
終演:

★★★★★★★★★★★★
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クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ブラコン/女声1名】弟にファーストキス♡を捧げたい……!
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ニクキューP
ライター情報
猫と初音ミクを溺愛しているライターです。
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