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【女声2名】束縛する彼氏~悩める乙女シリーズ~
written by ニクキューP
  • 癒し
  • 少女
  • 恋愛相談
  • お姉さん
  • 嫉妬
公開日2023年06月13日 21:01 更新日2023年06月13日 21:01
文字数
3205文字(約 10分41秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
2 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
とある小さな喫茶店。
今日は、いつものマスターの代わりに、妹の美樹がカウンターに立っています。

常連の女子高生が憂鬱そうにお店に入ってきました。
美樹に何か相談があるようです。

美樹
20代半ば
喫茶店のマスターの妹
マスターが店にいないときに、若者の相談に乗る優しいお姉さん。

理沙
高校一年生。
恋に恋する乙女。
本編
★★★★★★★★★★★★
 台本をご覧いただきましてありがとうございます!
 本文中、「――」の記述がありましたら、ト書きですので音声化不要です。

  ※美樹Mは、モノローグで、状況の説明になります。
★★★★★★★★★★★★

美樹M:とある小さな喫茶店。女子高生の理沙が浮かない顔で入ってきました。

美樹:いらっしゃ……あ、理紗ちゃん。こんにちは。
理紗:はあ……

美樹:どうしたの?大きなため息ついて、
理紗:はあ……もうね、息がつまりそうなの。

美樹:息がつまりそう……
理紗:うん、窒息しそう

 ――驚く
美樹:えっ、大丈夫?!

 ――慌てる
理紗:違う違うっ! 彼が、理紗のことすっごく縛って息が詰まりそうなの。

美樹:縛るって、彼から束縛されるってこと?
理紗:そう!『今どこに居る?』、『今何してる?』、『既読にならないけど何で?』……もう、しつこい!ウザい!

美樹:あらあら、それは困ったわね。
理紗:24時間ずっと監視されているみたい。昨日の夜、寝落ちしたら超責められて『その時間もう寝てた』って言ったら、『寝るときは連絡しろ』って。

美樹:それは辛いわね。
理紗:彼氏ってそんなに偉い訳? だったら理沙、彼氏なんていらないよー!

 ――なだめる
美樹:そんなこと言わないでー。ちゃんと彼氏さんに言えば分かってくれるんじゃない?
理紗:縛らないでって何回も言ったよ! でも『お前のことを思って言ってるんだ』って、全然分かってくれないの。

美樹:そう……
理紗:それにね、理紗に連絡が取れないと、『他の男と遊んでたんだろ』、『浮気してたんだろ』って。理紗そんなことしないのに!

美樹:それって理紗ちゃん、何か疑われるようなことしてない?
理紗:疑われること……学校で男子と2人で話してたら、彼から超怒られた! いや、友達だし普通に話すでしょ!

美樹:そうね。でも彼氏さんとしては、彼女が他の男の子と話していたら嫉妬しちゃうかもしれないわね。
理紗:ホント勘弁して欲しい。

美樹:悩みは尽きないわね(笑)
理紗:あとね、彼はバスケ部で、理紗は帰宅部だから学校終わったら早く帰りたいのに、『部活終わるまで待ってろ』って言うの。

美樹:あら、それで理紗ちゃんは学校に残っているの?
理紗:んーん。帰るよ! 用も無いのに学校にいるとか無いもん!

美樹:うーん……バスケ部の練習みてるとかどうかしら?
理紗:ムリ! バスケ部の女子マネに目を付けられたくない!

美樹:そっかー。ところで理紗ちゃんは部活に入らないの? 例えば、それこそバスケ部のマネージャーとか。
理紗:え、無理! 今の時点で、たくさん女子マネ居るし理紗の入り込む余地ないない!

美樹:そうなのね。でも理紗ちゃんは、彼さんが女子マネージャー達と話をしていても大丈夫なの?
理紗:んー、正直複雑な気持ちはあるけれど、でもバスケやってるときの彼が好きだから、そこは割り切ってる。

美樹:あら、理紗ちゃんは大人ね。

 ――照れる
理紗:えへへ……そうなのかな。でも今は束縛されてるから、そう思うのかもしれない。

美樹:そうねぇ。それはあるかも知れないわね。

 ――スマホに着信
理紗:あ……! 今、彼からメッセージ来た。ほら、美樹さん見て!

美樹:あらー、メッセージの連投すごいわね。今、彼は部活中じゃ無いの?
理紗:そうなの! 部活の合間みてメッセージ送ってるみたい。もう部活に集中しろって感じ。

美樹:部活に集中するどころか、理沙ちゃんから返信が無いから余計にメッセージ送ってくるんじゃないかしら……
理紗:だって返信したら、絶対、『学校に来い』って言われるもん! もー面倒くさい!!

美樹:それで返信が来ない彼は余計に怒る……もう悪循環ね。
理紗:気持ちが重すぎるんだよー。理紗、見えない鎖《くさり》でグルグル縛られてるみたい。

美樹:んー。もしかしたら、彼は自分に自信がないのかも知れないわねえ。
理紗:自信……?

美樹:理沙ちゃんに好かれている自信が無いから、自分のことを好きだと言う確証を求めているのかもしれないわね。
理紗:いやいやいや、付き合ってるんだから、そんなことしなくても好きに決まってるよー!

美樹:ふふっ、ごちそうさま。でもね、メッセージの返信が来ないことで、『自分のこと嫌いになった』のでは無いかと不安になるのかも。
理紗:うーん、嫌いにはなってないけれど、このままじゃ嫌いになりそう……

美樹:そう、それなの。恋人が別れる原因のヒトツなのよね。彼もどっしり構えてくれていたら良いのだけれどね。
理紗:ほんとそれ。縛られるくらいだったら一人になりたい。って考えちゃう。

美樹:今、彼は理紗ちゃんの気持ちを考える余裕が無いと思うの。『自分のこと好きでしょ? だったら俺の言うこと聞いて。』って思考に陥《おちい》ってる。
理紗:そんな都合の良い思考、ないわー!

美樹:そうね。私も彼の言うことを全て守る必要はないと思うわ。
理紗:そ、そうだよね!

美樹:でもね、その代わりに、ちゃんと、好きだと言うことを彼に示してあげないとね。
理紗:彼に、示す?

美樹:そう、示す。例えば、理紗ちゃんが他の男の子と話すときに、彼も同じ輪に入れてあげる……とか。
理紗:そっかー。一緒に話せば、文句は言われないか!

美樹:あとは、周りのみんなに『理紗ちゃんと彼が付き合っている』ことを広く認識させる。
理紗:なるほどー。

美樹:まあ、これは女の子の友達から、遊びに誘って貰いにくくなるデメリットもあるけれど……
理紗:うーん、友情と恋愛のバランスって難しいんだね。

美樹:そうね。でも絶対やってはいけないことは、さっきも言ったけれど、彼の言うことを、全て聞いてしまうこと。
理紗:そうなんだ?

美樹:全て受け入れてしまうと、彼の欲求が、どんどん深くエスカレートしていってしまう。キリがなくなっちゃうの。
理紗:自分を保ちつつ、愛情表現するってことかあ……難しいね。

美樹:そう、恋愛は難しいわね。友達関係だと、ずっと付き合っていけるけれど、いざ恋人関係になって、そして別れてしまうことになったら、もう友達に戻ることさえ難しい。
理紗:うわあ、深いなあ……

美樹:ふふ、たくさん失敗して、彼のことを知って仲良くなれたら良いわね。
理紗:えへへ、逃げてばかりじゃダメなんだよね。それは、わかってるんだけどさあ……

美樹:そうね。くじけそうになったら、付き合う前のこと思い出すと良いかもね。理沙ちゃんが『おとなの女性になりたい』って言ってた頃、一途で可愛かったわよ。
理紗:うわあ……美樹さんやめてー! 恥ずかしすぎて死んじゃう!

美樹:うふふっ!
理紗:そっかあ……最初は私から彼のことを好きになったんだよね。なんか忘れてたよ。

美樹:それなのに、今は彼の方が理紗ちゃんに夢中になっちゃうとか、理沙ちゃん魅力あるのね。
理紗:えへへ、そんなことないよー

美樹:あとは、ちょっとズルいけど彼から何か言われたら上手くかわすことかな。
理紗:かわす……

美樹:そう、逃げるんじゃ無くてかわすの。下手に言い返しちゃうとケンカになっちゃう。
理紗:うわー高等テクニックだ!

美樹:何か都合の悪いこと言われたときに『大好きだよ』って言うのも時には有効よ?
理紗:美樹さん、悪女だ!

美樹:ふふっ、男の子は単純だからね。
理紗:うわー……そのテクニック、美樹さん使ったことあるの?

美樹:え、私? ないしょ(笑)
理紗:ずるーい!でも『ないしょ』って返しも可愛い!先生、勉強になります!

美樹:もう、理紗ちゃんったら(笑)
理紗:えへへへへ……でもなんか、何とかなりそうな気がしてきた!

美樹:そう? よかった……理紗ちゃん、ミルクティおかわりいる?
理紗:うん! もっと美樹さんと話したい!

美樹M:店内は、温かい笑い声に包まれました。

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クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【女声2名】束縛する彼氏~悩める乙女シリーズ~
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・台本制作者
ニクキューP
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猫と初音ミクを溺愛しているライターです。
コメディ、日常、メンヘラ、そして百合&ライトBL
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