とある小さな喫茶店。
悩みを持つ常連客に、喫茶店のマスターが優しく語り掛けます。

※登場人物の性別は男性を想定して記載しています。
　性別を変更する際は、一人称、語尾等変更して演じてください。
　ただし、内容が変わってしまうような大幅な変更はご遠慮ください。

★★★★★★★★★★★★
　台本をご覧いただきましてありがとうございます！
　本文中、「――」の記述がありましたら、ト書きですので音声化不要です。
★★★★★★★★★★★★

やあ、いらっしゃい

　――間を取る

どうしたんだい？
目を腫《は》らしてしまって。

　――間を取る

うん。無理に話さなくても大丈夫だよ。

　――間を取る

はい。ホットココア。

とりあえず落ち着いて。
ゆっくり元気になるといいさ。

　――間を取る

……ん？
なんだい？

ああ、気にはなるけれど、キミが話したくないなら、それで良い。

キミの心、悩みが少しでも軽くなるなら良いよ。
僕は、キミがここに来てくれるだけで、十分に嬉しいのだから。

　――間を取る

え？
もちろん僕で良ければ話を聞かせてもらうよ。
どうしたんだい？

　――間を取る

そうか。なるほど。
好きな女の子に告白して断られてしまったのか。

　――間を取る
　
ん？
彼女のことを早く忘れて元気になれるように頑張る……って？

うーん……
まあ、それも１つの答えだけれど、既に告白した時点で、キミは十分に頑張っているからね。

毎日毎日ものすごい考えて迷って、勇気を振り絞ったことだろう。

　――間を取る

頑張ったね。

それに……
無理に忘れようとすればするほど、彼女のことを忘れられなくなってしまうものだよ。

いや、彼女を早く忘れることを否定している訳ではないんだ。

　――間を取る

キミに１つ選択肢を与えよう。
良くさ、失恋した人に対して「早く忘れて次を見つけろよ！」なんて言葉で元気づける人が居るよね。

まあ、それが出来れば一番良いのかも知れないね。

けれど、多くの場合、アドバイス通りに振る舞おうとすると、当人は逆に辛くなってしまうのではないかと僕は思うんだ。

　――間を取る
　
だから、僕はキミに、こう言いたい。
「彼女を好きだったキミを誉めてあげてくれ。これからは、彼女のことを好きだった気持ちと、うまく付き合って行けたら良いね。」と。

　――間を取る

え？
どう言うことだって？

あのね。
時と言うのは、時には残酷で、どんなことでも時間が過ぎると共に、思い出に変わっていく。
果てには忘れてしまうこともある。

良くも悪くも、ね。

だから、無理に忘れようとしなくても、望まなくても自然と彼女のことは忘れて行くんだよ。

　――間を取る

そして、その恋は、いずれ思い出に変わる。

恋愛だけでなく、親友、仲間、友達、別れは辛いものだよね。

良く言うよね。
「女は星の数ほどいる」って。

これは、あながちバカに出来ない言葉だと思うんだよ。

世界には、女性に限らず、様々な人がいる。

だから。
焦ることは無い。

今の彼女への愛を貫いても良いし、何か新しいことを初めても良いし、ゆっくり休んでも良い。

そして、悩んで苦しむことも正解の１つだ。

　――間を取る

だってさ。
人を好きになるって、とても素晴らしいことなんだ。

人を好きになって、その人のことを思って、その人のことで頭がいっぱいになって、どうしようもなくなってしまう。

　――間を取る

今、キミは輝いている。
だって、今のキミは人生に何回もない貴重な時を過ごしているのだから。

今の思いは、きっと今後、君の人生で役にたつことだろう。
いや、きっと。じゃないね。
絶対……だ。

だから。
安心して悩むと良いよ。

答えは１つじゃない。
キミの導き出した答えが、キミにとっての正解なんだ。

もちろん僕も、キミが答えを出すお手伝いを、よろこんでさせて貰うよ。
キミが望んでくれるなら。

いつでもここにおいで。
待ってるよ。

　――間を取る
　
終演：

★★★★★★★★★★★★
　お読み頂きまして、ありがとうございました！
　是非、「いいね」、「ブックマーク登録」をお願いいたします！

　お手すきの際に他の台本もご覧頂けたら嬉しいです(´▽｀)
　
ﾆｸｷｭｰP (Twitter: @tomox9209)
★★★★★★★★★★★★

・台本（ゆるボイ！）
【シチュボ台本／性別不問１名】ハートブレイクの癒し方～こころボックスシリーズ～
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ﾆｸｷｭｰP