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ドSでクールだけど、ヤンデレな妹に依存される
written by 犬アキラ
  • ヤンデレ
  • 罵倒
  • クーデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2743文字(約 9分9秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
視聴者役柄
場所
指定なし
あらすじ
あなたは、クールな妹と一緒に暮らしています。
家に帰ると、ご飯を作って待っていてくれた妹は、
あくまでもクールに、日課の頭なでなでを要求してきます。
そして、あなたの匂いが好きな妹は、あくまでもクールに、
上着の匂いをすんすんとかぎ始めました。おや、妹の様子が…?
本編
おかえりなさい、兄さん。

最近帰りが遅いですね。
あぁ、生徒会が忙しいんですね。お疲れ様です。

もう、ご飯できてますよ。
でも、その前に、いつものやつ、お願いします。

最近、兄さんと触れ合う時間が少なくて、気が狂いそうなんです。
あぁ、もう。何ぐずぐずしてるんですか。

兄さんの存在価値なんてこれくらいしかないんですから、
ほら、早く、早く。

はぁ~…。そうです…。あぁ、いいですよ。そのまま、ゆっくり…。

あー…、やっぱり、兄さんに頭なでられるの最高です…

あっ、そのわしゃわしゃするの、すっごい気持ちいいです…

何のとりえもないくせに、これだけは上手なんですから…

だめ、やめないで兄さん、もっとお願いします…

あと10秒、いえ、20秒でいいですから。

(少し間を空けて)

んん~っ……はぁ。ん、ひとまずオッケーです。
ご飯さめちゃいますから、とりあえずお先にどうぞ。
また後で、ゆっくりお願いします。

上着を貸してください。ハンガーに掛けときますから。

(上着を受け取って)

すんすん、すんすん。

あー…兄さんの匂い、落ち着きます…
もう、10時間以上かいでなかったから、気が狂いそうに…

ん?

すんすん、すんすん。

兄さん、ちょっと待ってください。
今日は、本当に生徒会だったんですか?
上着から、あの女の匂いがします。

いつも、虎視眈々(こしたんたん)と、兄さんを篭絡(ろうらく)しようと隙(すき)をうかがっている、
あのあさましい幼馴染の、泥棒猫の匂いが。

またあの泥棒猫と一緒に帰って来たんですか?
兄さん、あの女は良くないって、何度も……

…ちょっと待ってください。兄さん、動かないで。

(兄さんに近づく)

すんすん、すんすん。

兄さん、ワイシャツからもあの女の匂いがします。
どういうことですか?

一緒に帰って来れば上着に匂いが付くのは分かりますが、
ワイシャツにまでは付かないはず。

ワイシャツに匂いが付く理由は、ひとつしかありません。

あの女の前で、兄さんが上着を脱ぐ何かが起きた、ってこと。

ねえ、兄さん。あの女と何してたの?学校で何してたの?
もしかして、あの女の家に行った、とか?
まさかそのせいで帰りが遅くなったんじゃないですよね…??

兄さん、とりあえず、先にお風呂に入って来てください。
はい、ご飯はあとです。

その女の匂い、私の前で垂れ流してないで、一刻も早く消してきてください。
制服も全部洗っておきますので。

あの女の匂いが取れるまで、ご飯はぬきです。いいですね?兄さん。

(少し間を空けて)

コンコン(ドアをノックする音)

兄さん、まだ起きてますか?
入りますね。

兄さん、もう少し端に寄って下さい。
私が入れません。

え?何で入るのかって?
今日は兄さんの隣で寝ると決めたからです。私が。

妹が兄に添い寝するのに、何か問題がありますか?
ないですよね。では、失礼します。

(ベッドに入る)

すんすん、すんすん。

うん、あの不快な女の匂いも、すっかり消えましたね。
これでやっと、思う存分兄さん成分を補給できます。

すんすん、すんすん。
すーーーーーーーー…はーーーーー…
すーーーーーーーー…はーーーーー…

はぁ…兄さんの匂い、好き…
もう一生こうしてたい…

あぁ、もう、兄さん、

(耳元で)動かないでよ…

(兄さんを抱き寄せる)

こうやって抱きしめて、両足で挟み込んじゃえば…
ふふ、もう動けませんね、兄さん?

近すぎる、って?
近づいてるんですから当然です。

兄さんが悪いんですよ?
何回言っても、あの泥棒猫と縁を切らないから…

ふーっ…(耳に息を吹きかける)

(耳元で)ふふ、びくってしないで下さいよ、これくらいで。

耳よわよわのダメダメにいさん。

あんまりダメすぎてかわいそうなんで、もう一回してあげますね。

ふーっ…(耳に息を吹きかける)

ふふ、にいさん、情けない顔になっちゃってますよ?

妹に2回耳ふーされただけでもう敗北宣言ですか?

はぁ…兄さんには、プライドとか無いんですか?

ふふ、ある訳ないか。

妹に布団に潜り込まれて、好き勝手されても、
何にも抵抗できないへたれですもんね、兄さんは。

本当に嫌なら、男の子の力で、私を突き飛ばせばいいだけなのに。
兄さんが本気になったら、私が勝てるわけないのに…

でも、兄さんは自分でもう分かってる。私には一生勝てないって。
だって、心が私に屈服しちゃってるから。

気づいてますか?兄さん。私が兄さんにいじわるするたびに、
兄さんが捨てられた子犬みたいな目になってるってこと。

ふふ、気づくわけないですよね。自分の目は自分で見えませんから。

でも、心の中では気づいてるはずです。
自分の心が、誰に忠誠を誓ってしまってるのか、ね。

ふふ、妹に好き勝手言われて、情けない兄さん…。

でも、大好き。

情けなくて、よわよわで、馬鹿で、間抜けで、
私にいじめられるくらいしか能のないダメ犬で、そして…

どうしようもなく優しい兄さんが、大好き。

好き、好き、好き。愛してる。愛してます、兄さん。

(少し間を空けて)

…だから兄さん、私のとなりからいなくならないで…

(少し間を空けて)

………いえ、何でもありません。今のは、聞かなかったことにしてください。

…うるさいですよ、兄さん。

立場をわきまえてください。兄さんは犬で、私は飼い主。

いなくならないでと私に懇願(こんがん)するのは、むしろ兄さんの方です。
兄さんは、私がいなければ、ご飯もまともに作れないダメ犬なんですから。

そう、私は兄さんの気持ちを代弁してあげただけです。

しつこいですよ。いいから兄さんは黙って、
私の抱き枕になってればいいんでs…

ふあぁ!?
あ…ぁ……ちょ、兄さん、今頭なでるの反則っ…!
あ、あ、あー…だめ、にいさん、今はっ…!

え…?また後でゆっくりお願いしますって言ってたじゃないかって…?

ポ、ポンコツのくせに、何でそんなことばっかり覚えて…!

あ、あー…だめ、わしゃわしゃするのほんとダメ…!わ、わたしが
にいさんを支配しなきゃいけないのに…!

このままじゃ逆になっちゃ…、あぅ、ぁ…にいさん…
だめ…にいさんに頭なでられるの気持ちよすぎて…
すき、にいさん、すき。すき。すき。

だめ、もう気持ちがおさえられない…

にいさん、すき。にいさんがいい、にいさんじゃないとだめ、にいさんだけ。
にいさん、ずっとわたしのそばにいて、ほかにはなんにもいらないからぁ…!

(少し間を空けて)

はぁ…はぁ…

やってくれましたね、兄さん…。

油断しました…
兄さんの前でこんな醜態(しゅうたい)をさらすなんて、不覚、一生の不覚です。
飼い犬に手をかまれるとは、まさにこの事ですね…。

許しませんよ、兄さん。
今夜は一晩中、きびーーしく、しつけてあげます。

二度と私に生意気な態度をとらないように。

そして、二度と他の女に尻尾(しっぽ)をふる気も消え失せるくらいに。

安心してください。兄さんがどんなにだめ犬になっても、
ちゃんと私が一生飼ってあげますから。

ふーっ…(耳に息を吹きかける)

…ふふっ、では、覚悟してくださいね。にいさん?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ドSでクールだけど、ヤンデレな妹に依存される
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
犬アキラ
ライター情報
 犬アキラと申します。
 pixivにてフリー台本を書かせて頂いております。
 ヤンデレ、ボクっ娘、ダウナーなどを主に書いております。
 よろしくお願い致します。
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