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ドSヤンデレメイドに罵倒されたり、愛されたりする
written by 犬アキラ
  • ヤンデレ
  • メイド
  • 罵倒
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2031文字(約 6分47秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
メイド長
視聴者役柄
主人
場所
指定なし
あらすじ
あなたは大財閥の跡取りの“ご主人様”です。
夜はお屋敷で、厳しいメイド長と勉学に励むのがあなたの日課です。
しかし今日は、いつもと様子が違う事を、メイド長に見抜かれてしまい…?
本編
ご主人様、本日の勉強はこれにて終了になります。お疲れ様でした。
…ご主人様、どういたしました?

今日は、いつにもまして集中していませんでしたね。

ご主人様がその有様(ありさま)では、メイド長としての私の立場がありません。
理由をお聞かせ願えますでしょうか?

はい?言いたくない?

子供のような事を仰らずに、お話し下さい。
(語気強め)お話し下さい。ご主人様。

…はい、結構です。どうぞ。
最初から素直にお聞き分け下さいね。
私も、ご主人様をあまり怒りたくはありませんので。

(少し間を空けて)
は…?クラスの女の子に、告白された…?
…もちろん、断ったんですよね?
はい…?
……保留した?
何故です…?
まさかとは思いますけど、お付き合いするつもりですか…?

ご主人様、冗談は顔だけにして下さい。
ご主人様のような無能が、クラスの女の子と付き合っていいわけがないでしょう?

ご主人様のように、無能で、気弱で、猫背のヘタレを受け入れられるのは、
私くらいしかいないと、常々申し上げておりますよね?

ご主人様、私と目を合わせて下さい?
(語気強め)私と目を合わせて下さい。

ご主人様、自分で言うのもなんですが、私は完璧なメイドです。
顔は可愛いし、胸も大きいし、それでいてスタイルもいい。
頭脳も天才的で、家事も一流です。

ご主人様がベッドの下に隠している数々の本もチェックして、
ご主人様が生粋(きっすい)の被虐趣味(ひぎゃくしゅみ)である事も十分理解しておりますので、
見た目や性格も、ご主人様の好みであると自負しております。

そんな完璧な人間が側にお仕えしているというのに、
他の女に目移りするとは、さすがに呆れ果てました。

いえ、一周回って脱帽(だつぼう)です。

はぁ……(ため息)仕方ありません。
これは、急がないといけませんね……。

何をって、私とご主人様の婚姻(こんいん)を、に決まってるじゃないですか。
何の話か、って?
何のって、そのままの意味ですよ。ご主人様は、私と結婚するんです。

聞いてない?はい。そうでしょうね。今はじめて言いましたから。
本当は、もう少しご主人様が成長してから言うつもりでしたけど。

ご主人様が他の女にうつつをぬかしてしているとなれば、
もう一刻の猶予もないでしょう。

あ、ちなみに、大旦那様の許可はいただいております。
当然ですよね?

無能なご主人様が、結婚相手を間違えれば、この財閥は終わりです。
ご主人様が無能なのは揺るがないのですから、残る手立ては、
ご主人様が、完璧な女性と結婚すること。

これ以外にありません。

つまり、私以外にいないということです。
お分かりでしょうか?

……おや、そうですよ。珍しく鋭いですね、ご主人様。

私がこのお屋敷に仕えているのは、ご主人様を手に入れる為。
ただそれだけの為に、私は、何年もここに仕え続けてきました。

苦労しましたよ。
他の女を遠ざけて、かつ、私と確実に結婚させる為に、
ご主人様を無能に仕立て上げるのは。

そして、もうすぐご主人様が手に入る。

はい、すべて私の計画どおりです。ご主人様。

ああ、勘違いしないで下さいね。私は、財産なんかには全く興味ありません。

私が欲しいものは、ただひとつ。ご主人様、あなただけ。
あなたさえ手に入れば、私は財閥なんて、どうでもいい。

でも、ご主人様にとっては、どうでもよくないですよね?
だから、助けてあげます。ご主人様は、私を嫁にするだけでいい。

それだけで、この財閥はずっと安泰。
私以上にご主人様を助けられる女はいない。
(耳元で)そうですよね?

何でそんなに僕のことを…って、ご主人様、どこまで馬鹿なんですか…
言葉にしなきゃ、何にも分かんないんですか…?

まぁ、もう結婚も決まりましたし、我慢しなくてもいいでしょう……
失礼します。抱きしめますね、ご主人様。
(ご主人様を抱きしめる)

(耳元で囁く)ご主人様、好きです、愛してます、好き、好き、好き、大好き。
はぁ…ずっとこうしたかった…本当は結婚してからにするつもりだったけど、
ご主人様が馬鹿だから、もう我慢できなくなっちゃいました……

はぁ…好き、好き。愛してる。ご主人様、愛してます。
あなたの事を。あなただけを。

傲慢(ごうまん)で、不遜(ふそん)で、誰からも必要とされなかった私を、
笑顔で迎えてくれたあの時から、ずっと、ずっと…
あなたを私のものに。私だけのものにしたかった…誰よりも。何よりも。

(少し間を空けて)

…これだけ言えば、分かっていただけたでしょうか?
…分かっていただけましたよね?

…ふふ、結構です。なら、クラスの子の告白は、当然、断ってくださいますよね…?

ご主人様から穏便(おんびん)に断っていただかないと…
私もあまり、手荒な事はしたくありませんので…

あぁ、それから、言うまでもない事ですけど…
これからは、告白されたら、すぐに断る事。

そうしていただけなかった場合、その子たちの身の安全は保障しかねます。

私を怒らせたらいけないって事、よーくご存じですよね…?
ふーっ…(耳に息を吹きかける)

ふふ…いい返事です、“聡明(そうめい)”なご主人様。
これからも、よろしくお願い致しますね…?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ドSヤンデレメイドに罵倒されたり、愛されたりする
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
犬アキラ
ライター情報
 犬アキラと申します。
 pixivにてフリー台本を書かせて頂いております。
 ヤンデレ、ボクっ娘、ダウナーなどを主に書いております。
 よろしくお願い致します。
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