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マッドな先輩に耳かきマシンの実験台にされた件
written by くるっくー
  • 耳かき
  • 学校/学園
  • 学生
  • ハイテンション
公開日2023年05月07日 22:52 更新日2023年05月07日 23:09
文字数
2803文字(約 9分21秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
技術同好会を立ち上げた女子生徒(変人)
視聴者役柄
(演者を注意しに行った)生徒会役員
場所
高校の空き教室
あらすじ
部員数1人、勝手に空き教室を占拠し、数々のおかしな機械を作っては騒動を起こす「技術同好会」。
生徒会役員のあなたは、何かあるとそこへ注意しに行く役割を与えられていた。(そして、その度に実験に巻き込まれる)
今回は自動で耳かきをする機械を作ったと豪語する同好会の部長。案の定、あなたはその実験台とされることとなる。
本編
※耳かきシーンについて、耳かきをしているのは演者本人ではないので、横からではなく正面から話しかけるのを推奨します。

(SE:教室の扉を開ける音)

おっ、生徒会クンじゃないか。
ちょうどいい。つい先ほど、新作が完成したところなんだ。
はいはい。またクレームだろう? それよりも私の発明が先だ。話はあとで聞くから、一旦置いといてくれないか。

ほら、見たまえ! 果たしてこれが何をする装置なのかわかるかな?
椅子に何やら色んな部品が取りつけられているねぇ? メインとなるのは、この二本のアームだ。
わからない? なら大ヒントといこう。アームの先端部の形状をよ~く見てくれ。このフォルム、君にも見覚えがあるんじゃあないか?

ご名答!
これこそが私の傑作「全自動イヤークリーナー」だ!

こんな大掛かりな装置で耳かき? と思うだろう。
だが侮るんじゃないぞ。なにせ全自動だ。
どういう仕組みかというと、この耳かき部分がセンサーにもなっていて、即座に耳の形状を測定し最適な……いや、これは実際に試してもらったほうが早いな。さあ、ここに座るといい。

っと! 逃がさないぞ。観念してこっちへ来るんだ。
(抵抗する相手を力ずくで引っ張るときの声)くっ……君の、意見はっ……大変、参考に、なるから……ねぇっ!
よし、しっかり固定して……。

大丈夫だ。マネキンで動作テスト済だから安全性に問題はない。
それに、何かあったときのため、ちゃんと最寄りの耳鼻科までの道のりは調べてある。
あ、念のため、頭は絶対に動かさないでくれよ?
よし、スイッチオン!

(SE:電源を入れる電子音)
(耳かき開始)

ふふ、どうだ。
ちゃんと、耳の内側を掻けているだろう?
私は電源を入れてから何もしていないぞ。ほら。
機械が勝手にやってくれているんだ。

当然だが、これは単に耳を引っ掻いている訳ではない。
センサーが耳垢をも感知して、それを取り除くように動いているんだ。
これにより、数十分放置しているだけで、綺麗さっぱり耳掃除できてしまうという訳さ!

ちなみに……こっちのモニターに、あるものを外部出力できるんだが……お、映った映った。
見たまえ、世界初公開、生徒会クンの耳の中だ。

ふむ……君は割と身だしなみに気を使っている印象だが、どうやらここまでは行き届いていないようだ。
クックッ、何を騒いでいる? 恥ずかしいと思うなら、ここも綺麗にしておくべきだったねぇ。

はいはい、これを見せるのはこのぐらいにしておいてやろう。
まあ、この機能はついでみたいなものだ。というわけで、本題に戻ろうじゃないか。
それで? どうだい?

……は? 今週中にこの教室を明け渡す……いや、何の話をしているんだい?
……違う違う! それは君の持ってきた用事の話だろう!
今の本題は、耳かきの感想だ!
全く……被験者としての仕事を忘れてもらっちゃ困るよ。君。

駄目。こちらの意見を集めるのが先だ。
感覚的な話となると、人間に聞くほかないんだからね。
……え? 自分で試す訳ないだろう。何かあったらどうするんだ。

ああ、ちなみになんだが、まだまだ機能はあってね。
(SE:スイッチを切り替える電子音)
(高速耳かき開始)
ここを押すと、高速耳かきモードに入るんだ。

クックッ、これまたいい反応を見せてくれるじゃないか!
生徒会クンは、割と乱暴にされるほうが好みだったりするのかい?

おや、そうかな? ……ふうん、なるほどねぇ?
では、元の速さに戻s……いや、もうちょっとだな。もうちょっとこのまま見せてもらうとしよう。

よし、こっち側はこのぐらいでいいだろう。
(SE:スイッチを切り替える電子音)
(耳かき終了)
さて、一旦今の感想を聞かせてもらえるかな?
……ふむふむ、ほうほう、なるほどなるほど!
ククッ、感謝するよ。なんやかんやで君はいい意見を出してくれるねえ。

さて、次は反対側の耳だな。
(SE:スイッチを切り替える電子音)
(反対側の耳かき開始)

そろそろ、緊張はほぐれてきたかな?
せっかくの耳かきなんだ。深く考えずに浸って……ん?
おい、待ってくれ。そういえばさっきなんか、「今週中にこの教室を明け渡す」みたいなことを言ってなかったかい?
まさかここから追い出されるなんてこと、は……。
……えー! なんでそんな大事なことを先に言わない!

か、勝手に使っているだなんて失敬な。「デッドスペースを有効活用している」と言ってもらおう。
大体、今後他の部がここを使う予定があるのかい?
ないなら、問題ないだろう。ここはもう我が技術同好会のものだ。

……はぁ~。出たねぇ。さして問題が起きてる訳ではないのに、ルールを厳守させることが目的になっているからそうやって……。
君も他の生徒会連中にガツンと言っていいんだぞ。それは本末転倒というんだって。
……えぇ!? 君も賛成したのか!?
ともに技術発展を誓いあったというのに!?
くっ……想定していない事象が次々と……。

……何? ハッハッハ! 甘い、甘いぞ生徒会クン、私がこの程度で折れる女だと思ったか?
部でなく同好会だから部室が与えられないなら、今からでも部として申請すればいいじゃないか。

規則上、申請をするためには最低2人が必要だったはずだ。
そして、現時点でどの部にも所属していないはずの者が、身近にいるな……。

どうした? まだみなまで言っていないが?
そうだな。新しく部員になる者には、これまで作ってきたマシン達を自由に使わせてあげよう。
勿論、誰かさんが絶賛した、このイヤークリーナーを含めてだ。

ははっ、何を言う。大絶賛だったじゃないか。
これまで君に何度もテストプレイをさせてきた私だ。君のその素直じゃないところを、きちんと理解しているとも。

そうだ、もう一つ面白いものを見せてあげよう。
またモニターを見てくれ。今度は耳の中じゃないぞ?

これは現在の君の脳波だ。
ヒトの脳波というのは、周波数ごとにアルファ、ベータ、ガンマ……というように分類されるが、今の君の脳波はアルファの比率が高い。
これが何を意味すると思う?

君は、耳かきされて相当にリラックスしてしまっているということだ!
クククッ、口では嫌がっていても脳波は正直じゃないか!

もう言い逃れはできないぞ。
さぁ、技術同好会に入ると宣言したまえ!


……えっ。

…………………………。

あー、手がすべってしまったぁー。
(SE:スイッチを切り替える電子音)
(高速耳かき開始)

失礼、先程君がなんと言ったか聞き逃してしまってね。
もう一度、イエスかはいかで答えてもらえるかな?

ククッ、なんとでも言うがいい。
君が初めてここへやってきたあの日から、君の運命は決まってしまってたんだ。
観念して、君の学園生活を私に捧げると言うまで帰さないぞ。
さあ、どうする?

ククッ、よろしい。では……
(SE:スイッチを切り替える電子音)
(高速耳かき終了)
ようこそ、技術同好会改め、技術部へ!
私は君を歓迎するぞ。

ははは、そう恨めしい顔をするな。
まあ、少々強引なやり方だったのは否めないが、部長として、責任はとるつもりだ。
私が、君のこれからを、めちゃくちゃに面白いものにしてやるとも。
これからよろしく頼むよ。やりたいことはまだまだ沢山あるからね!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
マッドな先輩に耳かきマシンの実験台にされた件
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
くるっくー
ライター情報
名義変更しました。(普段のHNと表記変えてたけどややこしくなるだけだったので統一します)
くるっくぅ→くるっくー

耳かきで負ける、屈服させられるシチュエーションが大好きです。

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