おはよー。

今日は入学式だね。

また一緒の学校に入れて、本当に良かった。

またこれから、きみとボクの楽しい日常が始まると思うと、ワクワクするね。

えへへ。それじゃ、行こっか。


（少し間を空ける）


キーンコーンカーンコーン…（チャイムのSE）

んー…！

入学式、疲れたねー。

校長先生の話、すっごい長かった。

でも、今日は、ホームルームだけやったら終わりだから、楽ちんだね！

ねえ、それにしても、同じクラスで、しかも隣の席だなんて、こんな偶然ってある？

もうこれは運命って言っちゃってもいいんじゃいかな？

えへへ。

あっ、ひとりずつ自己紹介だって。

うげえ、めんどくさ。

あ、ボクの番だ。

うぅん！（咳払い）

えーと。特に自分のことで言うことはないんですけど。

横に座ってる彼は、ボクのモノなので、女子のみんなは、
手を出さないようにお願いします。以上。


（少し間を空ける）


ん？なぁに？

何か問題あった？

別に、ただ当然の事を、一応言っただけだけど。

うるさいな。そんなに声出したら、先生に怒られちゃうよ。

何か文句があるなら、帰りに聞くから。ね。


（少し間を空ける）


キーンコーンカーンコーン…（チャイムのSE）


ふーっ！おーわりっ！

じゃあ、帰ろっか！


…ん？えーと、どちらさまでしょうか。

部活の勧誘？

ああ、間に合ってます。

彼は、放課後はボクと過ごすので。帰宅部なんです。

それじゃあ、失礼します。

ほら、行こ。


（少し間を空ける）


ねえ。まだ怒ってるの？

そんなに、昼間のこと、気に食わなかった？

あ、ねえ、見て見て。クレープ売ってるよ。

おごってあげるから、機嫌直してよ。ね。

あ、あそこのベンチに座って食べよ？


（少し間を空ける）


うーん！おいしー！！

きみ、全然食べてないじゃん！

早く食べなよ～！

…。

…はぁ。

…まだ機嫌直ってなさそうだね。

何がそんなに気に食わないの？

だって、きみは、ボクのモノじゃん。

ちゃんと最初に言っとかないと、変な虫が付いちゃうもん。

…何？

別に、お前に恋愛感情はない…？

付き合ってるわけでもないのに、って？

ふーん…

そういうコト言っちゃうんだ…（耳元で囁く）

ふーっ…（耳に息を吹きかける）

あはっ…！

説得力ないって。（耳元で囁く）

ボクに耳をふっとされるだけで、そんなにビクっとなっちゃうくせに…（耳元で囁く）

自分で、気づいてないの？

本当にボクのことを何とも思ってないなら、

何で一緒に登下校してるの…？

今日の帰りだって、本当に怒ってたなら、ボクのことなんかはねのけて、
ひとりで帰れば良かったじゃん。

いい加減、認めなよ…

きみの方こそが、ボクがいないと、なーんにもできない、だめ犬なんだって。（耳元で囁く）

ふーっ…（耳に息を吹きかける）

あーあ、もう黙っちゃった。

じゃあ、もう、この話はいいよね。

まぁ、あんだけ言っとけば、きみに近づいてくる女の子なんていないと思うけど…

明日からは、念のため、手ぇつないで学校いこっか。

可愛いボクの方に、男が寄って来ないとも限らないからね。

それじゃ、そろそろ行こっか。

また3年間、よろしくね。

ふふっ。

・台本（ゆるボイ！）
元気な幼馴染のボクっ娘同級生がヤンデレだった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
犬アキラ